日本社会は、表面的には男が威張っているが、実際は女性の影響力が強大な女社会である。お母さんの力が社会の中で一番強い、母性社会である。その点、日本社会は、実際は世界の中で女性解放の最先端を走る社会であるとも言える。日本社会を女性化している原動力が母親であり、日本社会は、男性が、母親の強い影響下で、女性化している社会とも言える。
また、女社会日本の伝統的な女性は、本来、父性の影響の混じらない、純粋に女性、母性のみの影響で生成された「純粋女性」「ネイティブな女性」(native woman)であると言える。日本社会にもともと父性は希薄であり、それは欧米社会が外来文化の形で専ら供給している。
従来あげられてきた日本社会の特徴(集団主義、恥の文化、和合や気配りの重視・・・)と、女社会の特徴とが極めて似ていることが、以下のように指摘できる。
また、妻が家庭の財政管理の権限を独占し、夫の尻を叩いて会社に行かせて給料をさんざん稼がせた上、その給料を全額取り上げて、いったん自分の手元に納めた上で、少額を小遣いとして夫に渡す、「鵜飼い」のような風習が、日本女性の強さを表している。会社で威張っている、いわゆる「男社会」の立役者のはずの男性も、その実態は、妻や母に尻を叩かれて働かされている「下男」と大して変わりない。いわゆる「ワンコイン亭主」が社会のデフォルトとなっている。
また、母親が、子供の教育権限を独占し、子供と緊密な一体感を構築して、子供を自分の意のままに動く「ロボット」「駒」として、受験戦争に邁進させ、子供が就職したら今度は社内での昇進競争へとハッパをかける、一生涯子供を支配し、まとわりつく存在となっており、一方で父親の影が薄くて父性がはっきりしない状態になっている「母性社会」というのも日本ならではの現象である。男性中心の会社で出世競争に邁進する男性たちの背後で精神的にがっちり手綱を握っているのが、母親という女性なのだ。
そろそろ、欧米フェミニズムの後追いばかりしている日本の女性学者たちも、自分たちの社会の実像を見つめ、日本社会で本当に強い、一番強いのは母親に代表される女性であることを認識し、女性解放と言う点では、実は日本社会は伝統的に、大変進んだ、世界の最先端を行く社会なのだということを、世界に向かって主張すべきだろう。