個人の有能さを認めない社会
大相撲で、横綱の朝青龍が優勝する勢いで勝ち続けていたとき(結局優勝したが)、在阪のラジオ局で、「朝青龍が勝ち続けているのは、朝青龍が有能だからか?それとも、周囲の力士がふがいないからか?」という質問を視聴者に質問したところ、「朝青龍が有能だからではなく、周囲がふがいないからだ」という回答が圧倒的であった。
この回答は、個人の能力面での突出を、個人の有能さではなく、その個人を取り巻く集団の無能さが原因であるとするものである。
上記の回答では、個人が能力面で周囲を超越しているように見えるのは、たまたま周囲がダメだからで、その個人が優秀、有能だからではない、という感じであり、個人による能力発揮に否定的な、有能な個人の突出を認めたくないという思いが、強く見え隠れしている。そこには、能力ある個人のことをそのまま手放しで評価したくないという、妬みの根性が透けて見える。
また、個人の優秀さをプラス評価するというよりは、取り巻き集団のマイナス面を評価するという感じで、考え方が減点主義であり、個人や集団のマイナス面を見よう、マイナス面を見つけ出して、その人の芽を潰そうという魂胆も見え隠れしているように思われる。
あるいは、評価対象として、突出した個人をターゲットにしようとせず、周囲の集団を評価のベースにしようという考え方であり、個人よりも集団重視の見方が見て取れる。