日本の職場は、女性の管理職の割合が、他の国に比べて少なく、昇進とかも男性より遅れる等、男性中心で動く「男社会」だ、という社会学者の研究結果が、半ば社会の公式見解になっている。
しかし、そうした見解は、職場とかで表立って支配者みたいに威張って活躍する日本男性の背中に、男性の母親が、男性が子供の頃からぴったりと密着して貼り付いて、男性と心理的に一体化して、男性を自分の思いのままに操縦しているという事態を想定していない。
日本男性は、表立っては社会の支配者であるが、実はその男性の背中に更に真の支配者である男性の母が貼り付いて、男性を依存させ甘えさせると共に、男性にあれこれ指図、命令を下して支配している。そのため、日本社会で表立って活躍するのが男性でも、日本社会の性質は、相互の一体感、包含感、集団行動を重んじる母性的なものになる。こうした構図に、「日本=男社会」論者は、気づくことができていない。
その点、「日本=男社会」説は誤っており、「日本=母社会」説に修正されるべきである。